まずは競馬発祥の地イギリスのクラシックから見ていきましょう。
英3冠といえば、英2000ギニー(芝1600m)・英ダービー(芝2400m)・英セントレジャー(芝2800m)の3つを指します。
が、近年ではご存知のとおり3冠馬は1970年のNijinskyが最後でそれ以降は出ていません。
その理由として、英セントレジャーの権威失墜があげられます。
英ダービーを勝った馬は、同時期に行われる凱旋門賞に向かうのが今では主流です。
英セントレジャーを勝つより凱旋門賞を勝つ方が価値があると多くの人は見なしているわけです。
そして、近年では英3冠という概念よりも欧州3冠という概念の方が広まり、むしろ欧州3冠を狙って馬を仕上げるといったことがよく見られます。
欧州3冠とは、英ダービー(芝2400m)・キングジョージ(芝2400m)・凱旋門賞(芝2400m)を指します。
言わなくてもこの3つの大レースを制することの難しさがわかるかと思います。
欧州3冠馬は過去に2頭しかいません。
1971年のMill Reef、1995年のラムタラです。
さて、話を本題に戻しましょう。
6日に行われた英2000ギニー。
注目を集めたのは昨年の欧州最優秀2歳牡馬のGeorge Washington。
昨年の愛ナショナルS(G1)以来約8ヶ月ぶりの休み明けでした。
George Washingtonは道中後方待機から残り2ハロンで抜け出しにかかると、力強く末脚を伸ばし快勝しました。
2着に4戦無敗のSir Percyが入り、人気馬同士の決着でした。
George Washingtonと同厩でもう1頭の有力馬Horatio Nelsonは8着に敗れています。
勝ったGeorge Washingtonはこの勝利でG1の勲章3つ目。
この後は、距離適正を考慮して英ダービーではなく愛2000ギニーに向かうようです。
1 George Washington 牡3 57.1 K Fallon 1.36.86
2 Sir Percy 牡3 57.1 M J Dwyer 2 1/2
3 Olympian Odyssey 牡3 57.1 J P Spencer 1 1/2
さて、次はアメリカのケンタッキーダービーを見ていこうと思います。

前にケンタッキーダービー展望という記事を書いているので詳しくは説明しませんが、米3冠の1冠目です。
米3冠馬も英3冠馬と同じで近年出ていません。
2冠までは行くけども、3冠目で負けるといったパターンが見受けられます。
まぁ、イギリスと違って米3冠はその概念が形骸化することはないので時が経てば3冠馬誕生の瞬間も見られることでしょう。
今年のケンタッキーダービーはおもしろそうな馬がたくさんいて楽しみにしていたのですが、驚いたことに1番人気に推されたのはSweetnorthernsaint。
イリノイダービーというG2を勝った程度の馬が。G1勝ち馬を押さえて1番人気になるとは思っても見ませんでした。
結果はやはりというか7着惨敗。
この日の主役は2番人気のBarbaroでした。
デビューから5戦無敗の同馬は、4コーナーで先頭に立つと後続との差を一気に広げ最後は6馬身半差をつけて圧勝しました。
もうこのレースはBarbaroが強すぎたの一言。
史上6頭目の無敗のケンタッキーダービー馬に輝くとともに、無敗の3冠馬誕生という期待が大きく膨らみました。
とりあえず、次のプリークネスSは普通に勝てるでしょう。
問題はラストのベルモントSですね。
2004年に無敗で2冠を制し3冠確実と言われていたSmarty JonesはベルモントSでまさかの2着。
Barbaroにはぜひこの悪い流れを絶ってもらいたいです。
1 Barbaro 牡3 57.1 E S Prado 2.01.36
2 Bluegrass Cat 牡3 57.1 R A Dominguez 6 1/2
3 Steppenwolfer 牡3 57.1 R Albarado 2


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